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?船体動揺概況
比較的大きいうねりがあるにもかかわらず動揺はほとんど感じられなかった。時折、船底が波面にあたり船体振動を引き起こしていたが、すこぶる快適な乗り心地であった。
出航前の船体動揺は、やや大きく感じられたが、短時間なので(約10分)不快感を感じるほどではなかった。
簡易運動計測装置で計測した前後、左右、および上下方向加速度の時系列を図2.3.3.1)−2〜4に示す。さらに上下加速度のスペクトルを図2.3.3.1)−5に示す。これらの解析から得られる各加速度の統計量を2.3.2.5)に示したカーフェリーの結果と共に表2.3.3.1)−1に示す。港外での上下加速度(高速艇はデータ名D1とD2、カーフェリーはデータ名C1〜C4)の平均値を比較すると、高速艇は力一フェリーの1/3.5(統計解析)〜1/5(スペクトル解析)と小さい。
?船酔いの状況
港内停泊中の揺れで気持ちが悪くなったのか、体調が悪かったのかはっきりしないが、嘔吐された乗客が男女各1名いた。全体的には、快適な乗り心地であったと思われる。
?まとめ
船酔いの実験のためにはうねりが適度にあり、都合の良い海象であった。しかしながら、船体動揺は小さく、一般乗船者、被験者共に船酔いをせず、船酔いの実験としては残念な結果であったかもしれない。動揺に関するデータの解析結果の概要はここに示したが、この他の生理データの解析結果等は他の章で述べられる。
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